教師になってから

基礎1 授業の原則10か条

こんにちは!

みなさん、いきなりですが、子どもたちと楽しく授業したいな!と思いませんか。

そのために、「もっと授業について基本から勉強したい!」って思い色々な本を読んだり、YOUTUBEを見て勉強をするのですが、

「うーーん、、、結局何からやったらいいんだ?教科によって教え方も違うじゃん」という風になりませんか。

今、授業に関する情報が多すぎて、結局何からやったらいいのか、よくわからないという現象が起きています。

「そもそも、授業の基本なんてあるのかな?」

結論から、申し上げます。

授業の基本は、あります!

しかも、意識することはたったの10個です。

この10個を意識し、実践できるようになると授業の質が変わります。

ぜひ、一緒に習得しましょう!では、さっそくいきますよ!

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授業の原則10か条

さて、ここからは授業のポイントを10個説明します。

この10個を覚えるだけで、ご自身の授業はびっくりするほど見違えります。

一つずつご紹介します。

1趣意説明の原則

最初は、趣意説明の原則です。

これを身に付けると、子どもが意欲的に活動するようになります。

では、趣意説明があるバージョンと趣意説明がないバージョンを見てみましょう。

主意説明がないバージョン

先生「みなさん、新聞を書きましょう!」

子 「はーーい・・・」

国語の時間によくある光景ですよね。しかし、これだと子どもはあまり、動かないんです。

原因は何でしょうか。次は、趣意説明のあるバージョンです。

趣意説明あるバージョン

先生「低学年の子に楽しい遊びを紹介したいと思います。低学年の子が読んでいて楽しい新    聞を書きましょう!

子「はーーい!!」

どちらの方が、子どもはやる気になるでしょうか。そうです。趣意説明がある形です。

まとめ

子どもたちが何のためにやるのかが分かるように伝えましょう。それは子どもたちの創造性に任せた内容の方がより良いですね

主意説明の原則とは(仮)

https://www.youtube.com/watch?v=ghUCvg5XhYg&list=PLHj6p9ST6zqeWopnqBEnFvmT4C4XBmAXr&index=1

 

2一時一事の原則

さて、次は一時一事の原則です。

これを身に付けると、子どもたちが先生の話を集中して聞くことができるようになります。

では、一時一事の原則があるバージョンとないバージョンを見てみましょう。

一時一事の原則が無いバージョン

先生「これから算数の授業を始めます。机の上に教科書を置いた人は、筆記用具とはさみも出しましょう」

子1「はい!」

子2「先生・・・・」

先生「はい、なんですか?」

子2「何したらいいですか・・・?」

先生「・・・・・」

 

さて、これはよくある授業光景の一つです。

子供が、何をしていいか分からずに困っていますね。こういうこと、よくあるんです。

そして、「なんで、先生の話をしっかり聞かないんですか?」と怒りがちになってしまいます。もちろん本当に子どもが聞いていない時もあるのですが・・・。

さて、ここで考えてみましょう。

なぜ、子どもは先生の指示を聞きとれなかったのでしょうか。

そうです、一度にいくつものことを指示されているからです。

一時に一事の原則があるバージョン

先生「これから算数の授業を始めます。机の上に教科書を置きましょう。」

子供「はい!」

先生「次に筆記用具を出しましょう」

子供「はーい!」

先生「最後にはさみを出しましょう」

子供「はーい!」

このように、一度に一つずつ指示を出すことはとても大切なのです。子どもは一度に多くのことを言われても何をしていいのか、混乱してしまいます。

1つ終わったら、次。1つ終わったら、次。この感覚がとても大切です。

まとめ

一度に一つずつ、子どもに指示を与えましょう

youtubeのリンク

3簡明の原則

簡明の原則です。

これを身に付けると、子どもたち

4全員の原則

続きまして、全員の原則です。

これは、簡単に言うと、指示は全員に出そうということになります。

 

これは、30人近くの子どもたちを動かす私たちにとってはとても大切な点になります。

 

全員の原則がないバージョン

 

子どもA 先生、苦手な給食は残してもいいですか?

先生 そうだね。でも、一口は頑張って食べようね。

子どもA はーい・・・

 

次の日

子どもB 先生、苦手な給食は残してもいいですか?

先生 そうだね、仕方ないですね。

子どもB はーい!

 

子どもA えっ!苦手なものは一口は食べないといけないって先生言ってたよ。

子どもB は?別に食べなくていいって言われたし。

子どもA Bのウソつきだ!!

子どもB ・・・

 

実は、このような事が実際の教室では良く起きがちです。

これらは、一体何が問題だったのでしょうか。

 

次に全員の原則があるバージョンを見てみましょう。

 

子どもA 先生、苦手な給食は残してもいいですか?

先生   それは、大事な問題ですね。みんなにも伝えます。

全員、先生の方を向きましょう。

今、A君が「苦手な給食は残してもいいですか。」

という質問がありました。3組では今後、必ず一口は食べるという

ことをルールとします。

子ども  はーい!

 

二つの違いにお気づきになりましたか。

そうです、全員の原則を意識することで、全体に同じ指示を与えていくことができます。これを意識しないと、教室の中で様々なルールが独立してしまい、収拾がつかなくなってしまうのです。

 

まとめ、

全員の原則を意識することで、子どもたちに同じルールを浸透させていきましょう。

 

5所時物の原則

続きまして、所持物の原則です。

 

これは、子どもを活動させるためには場所と時間と物を与えようということです。

子どもたちに、活動させたい時に、これら3つが揃っている事で活動が安定していきます。

例えば、授業中の場面です。

 

所持物の原則がないバージョン

先生 さあ、このグラフから言えることはなんですか。

子ども ・・・・

 

所持物の原則があるバージョン

先生 このグラフから言えることはなにか考えます。時間は3分です。

子ども (考え始める)

時間を与えることで、子どもたちは安心して考えていくことが出来るようになります。

6細分化の原則

細分化の原則があるバージョン

 

 

先生 踏切板は、「トン」というイメージで足をついてごらん。

子供 はい!

先生 次に手を跳び箱の前側についてごらん。

子供 はい!

 

さて、細分化の原則があるのと、ないのではどちらの方が分かりやすかったでしょうか?

きっと、「ある」方だと思います。

理由はなんでしょうか。

そうです、「ある」の方が、何をしたら良いかが明確になっているのです。

例えば、跳び箱一つとっても、次のように分けて考えられます。

①助走

②踏切

③跳ぶ瞬間

④跳んでいる間

⑤着地

 

これらは、もっと分けて考えることもできます。それぞれのパーツをどのように行ったらよいのか、と考えることが大切です。

 

まとめ

1つの物事を細かく分けて、教える。子どもたちがイメージの付きやすい言葉を使って教えていくとよい。

 

 

7空白禁止の原則

続きまして、空白の原則です。

これは、授業の間に「何をしていいか分からない」状態を作らないようにしようということです。子どもは、暇を持て余してしまうと、様々なことをし始めます。常に子どもたちが何かすべきことがあったり、次に何をしたらいいかが分かっている状態にすることが大切です。

 

空白の原則がないバージョン

先生「はい、このプリントをやってくださーい」

子ども「せんせーい、もうやりました!!」

先生「おー速いね!!」

子ども「(え、この後何すればいいんだ・・・?)」

 

5分後

 

速く終わった子どもたち「いえーーい、遊ぼうぜ!!!」

 

 

空白の原則があるバージョン

先生「はい、このプリントをやってくださーい」

子ども「せんせーい、もうやりました!!」

先生「おー速いね!!終わった人は、昨日のドリルの続きをやりましょう」

子ども「はい!」

 

5分後

 

速く終わった子どもたち「(黙々と取り組んでいる)」

どちらの方が、より安定した授業になるでしょうか。そうです、空白禁止の原則を意識していた方が、子どもたちは安定します。「何をしていいか分からない状態」を作ってしまうことはとても危険です。常に子どもが何をしていいか分かる状態にすることが大切です。

 

8確認の原則

続きまして、確認の原則

これは、

これは、指導の途中で、何度か達成率を把握しようということです。

つまり、だれが出来ていてい、誰が出来ていないのかを定期的に確認するということです。

 

確認の原則がないバージョン

先生 みんな、この問題できたよね!?

子ども「(え、、、、できてない)」

先生 はい、じゃあ次の問題にいくよ

子ども「(え、、、待って、、、)」

 

確認の原則があるバージョン

 

先生 みんな、この問題わからない人?

子ども「はい・・・」

先生 この問題は、こうやって、こうやって解くんだよ。

子ども「ありがとうございます!」

 

このように進めながらも常に全体の達成状況を確認しながら進めていくことが大切になります。

分からない子、できない子は学習にどんどん遅れてしまいます。

9個別評定の原則

続きまして、個別評定の原則

誰が良くて、誰ができていないのかをはっきりさせようということです。

 

 

 

個別評定の原則がないバージョン

先生 「みんなは運動会の応援団なんだから、もっと大きな声で頑張っていきましょう」

子ども「はーい(俺、さっきから声出してるけどな…)

先生 「では、もう一回練習するよ」

子ども「はーい…」

 

個別評定の原則があるバージョン

先生「Aさん、とてもいい声だ。10点満点中8点」「Bさん、7点「Cさん、5点」

子ども「そっか、もう少し声を出していかないといけないんだな」

先生「では、もう一度練習するよ。」

子ども「はーい」

 

このように個別評定をすることで、だれが良くて、誰ができていないのかを明確にすることができます。その事によって、子どもたちは具体的に何を改善していけばいいのかということが分かっていき、自分たちで改善しようとし始めます。

 

まとめ

10激励の原則

続きまして、激励の原則

これは、「常に子どもを励まそう」ということです。どんな子どもたちでも教師はその子どもたちを褒め、認めてあげることが重要です。

 

激励の原則がないバージョン

先生 「問題は解き終わりましたか」

子ども「…(この問題、わからないな)」

先生 「出来たら、先生の所に見せにおいで」

子ども「・・・・」

 

激励の原則があるバージョン

先生「問題は解き終わりましたか」

子ども「…(この問題、わからないな)」

先生 「この問題は、こうやって、こうやってやるんだよ。きみならできるよ」

子ども「はい!」

 

この本の最後には次のように書かれている。

「はげまし」とは、教師が子どもと共に、一緒に欠点を克服していこうとする連帯の証である。

どんな子どもたちに対しても、教師は子どもに寄り添っていくことが大切だ。